園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2022年08月24日

長い夏休みももうすぐ終わりを迎えます。皆さんはどのような夏を過ごされましたか。

一学期終了間際には当園でも新型コロナウイルス感染者が続いた影響で、年長児のお泊り保育中止という決断に至りました。何とか行う方向で様々な方法を模索しましたが、寝食を共にする行事ということもあり、感染リスクが非常に高まることから苦渋の決断となりました。本来ならば就寝時も一教室に寝る人数を減らすため全教室を使用したいところでしたが、防犯の面から一階保育室やホールは窓を閉め切らねばならないこともあり、様々なリスクを減らす対応が限界でした。これまで準備を進めてきた年長児や担任達の思い、食材を含め諸々の準備が万端だったことなども考えると、中止を決断するにも多くの代償がありました。

このような行事の開催にあたっては、その行事のことだけを考えるわけにはいかない部分も多く、コロナ禍になってからの行事や活動の中止や変更は、決定する側も本当に胸が痛いです。

今回、予定していた日程で年長のお泊り保育は行えませんでしたが、来週土曜日に年長児向けの代替えイベントを行うことで現在進めています。感染状況が今後どう変化していくか先が見えないことや、行事が盛りだくさんになっていく二学期ということで、9月末には運動会も控えているため、やはりどうしても泊まりは難しいですが、子ども達と先生達がこれまで進めてきたことをできる限り実現し、年長児の幼稚園での思い出の一つになればという願いを込めて進めています。

二学期は行事も目白押しの上、活動も充実する時期です。

なかなか状況が落ち着かず、昨日まで大丈夫だったことが今日は難しくなるなど、ここ近年このような状況の繰り返しばかりですが、それでも子ども達にとって少しでも実りある学期にしていけるよう心を引き締め取り組んでいきたいと思っております。

 

さて、夏休み中の幼稚園はというと、防犯面と使いやすさを目的に駐車場整備を行いました。

大がかりな外周りの整備で、熱い中毎日作業に取り組んで下さった現場の皆さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。子ども達の安全を守る意味でも環境の整えは重要な分野ですので今回長期休業中に整備が行えてよかったと思っております。

子ども達の安全といえば、夏休みに入ってすぐ、当園にて防犯対策のため、泉警察署においでいただき、さすまたの使い方やその他テーブルや椅子、傘など園にある身近なものを用いた不審者対応も学びました。実際これまで教育現場でどのような事件が起きているのか、そして私たちは子ども達の安全を守っていくためにどのような点に気を付けて日常の保育を行えばよいか、どう環境を整えればよいか等のレクチャーをいただきました。万が一に備えるという大事な学びができて良かったと思います。

 

そして話は変わりますが、夏休みの最後に夏の高校野球で宮城県代表校が優勝するという嬉しいニュースが飛び込んできました。

優勝校の監督がインタビューで 「青春ってすごく密。でもそういうことは全部ダメだダメだといわれてきて。活動していてもどこかでいつも止まってしまうような苦しい中で。」 と話されておりました。

まさにその通りだと胸に響きました。

教育の現場で本来密が欠かせないのは、人と人とが近い距離で触れ合ったり、頭を寄せあったり、泣いたり笑ったりたくさん話をしたり。肌でそういうことを感じ、得ていくものが数多くあるからです。いうなれば密の中にこそたくさんの心の学びや成長があると思っています。幼稚園や学校、集団生活の中においての密は本当に必要不可欠なものであると。常々そう考え、今のこの現状に、もやもやする日々をずーっと送ってきていたので、心にすっと落ちるような言葉でした。

二学期以降もコロナの現状と向き合い、密を避けなければならない状況の中、どれだけのことがやれるのか。本当の意味で子ども達の学びや成長がどれだけできるのか。高校球児たちのようにあきらめず、葛藤しながら模索していきたいと思います。

 

 

園長     伊勢 千春

 

 

 

 

 

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