園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2020年03月16日

明日はいよいよ年長児最後の日、卒園式です。

三月に入ってから新型コロナウイルスの感染防止の為、やむなく臨時休園の措置をとることになり、子ども達にも保護者にも、そして担任達にも申し訳ない気持ちでいっぱいでした。三月といえば現在のクラスで保育の行える最後の月であり、担任達にとっても大変想いの深い月です。特に年長組は一日一日カウントダウンをしながら幼稚園生活の楽しかったことを振り返ったり、卒園式の練習をしていく中で自信を深めたりしながら、小学校に行くための心の準備をするものです。それが行えないことへの申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、インフルエンザなどと違い、どのような状況になるのかわからない社会全体の動きから、まずは子ども達の健康や安全を第一に考えるという措置に至りました。

私事ですが、三月二日に娘も高校の卒業式を終えました。

保護者の参加はなし、各教室にて担任とクラスメイトとだけの、そして放送による略式の卒業式というメールが学校からまわってきた時は、「もう最悪!テンション下がる…」と怒りと悲しみが混ざったようなひとことをつぶやいていた娘でしたが、袴を着せ、「卒業式をやってもらえるだけありがたいと思わないと」となだめ、親としてできることは行いました。

当日、私は美容室での袴の着付けのための車だしやら学校までの送迎やらで、娘のただのお抱え運転手になってしまい、卒業式が終わるまで車の中で駐車場待機(笑)。雨も降っていたので、さらに娘のテンションは下がってしまっただろうな…と思っていました。しかし、娘が帰ってきて車の中で真っ先に「はぁ~!高校、楽しかった~!」ととびっきりの笑顔。そのひとことで私のモヤモヤしていた気持ちは吹き飛びました。

そうかそうか。よかったよかった!

『卒業式』という一日はきっと最初に思い描いていた形とは違っていたけれど、青春を費やした部活にいそしみ、勉強も…(ん~ここはちょっと控えさせていただき(笑))、たくさんの新しい友達や先生と出会って絆を深めたこの高校生活の三年間はきっと充実したものだったのでしょう。だからこそ、思い描く卒業式ではなかったとしても、娘にとってそんなことはもうどうでもよかったのかもしれません。きっと、それを上回る三年間の積み重ねた時間の方が勝ったのでしょうね。なにせ、三年間、無遅刻無欠席で早退や抜けた授業も一度もなしだったため皆勤賞の賞状をもらって帰ってきましたから(笑笑)。

 

明日卒園を迎えるめるへんっこたちにも、「幼稚園楽しかった~!!!」という充実感が、ひとりひとりの心を満たしてくれていることを願い、卒園の日を迎えたいと思います。

 

本来なら今日は、明日の卒園式に向けて前日練習のために登園日に充てていました。しかし休園中ではありますが、先週数日の午前だけの登園日を設け予行も行ってみると、「え…?!今は休園中だよ…ね…?!」と目を疑うほどとても立派な子ども達の姿に大変驚きました。こんなに練習できなかった年はなかったのに、こんなに立派な姿だなんて…と感動してしまいました。きっとこれまでの小さな小さな日々の積み重ねがこのような形であらわれたのでしょう。だから、もう練習なんてしなくて大丈夫。練習しているくらいなら風の子公園に行って思いっきりあそんできたらいい!!と年長担任達に話をし、風の子公園に送り出しました。送り出した…というより、私も年長さんの最後の風の子公園でのあそびを体感したくてついていってしまいましたが(笑)。

久しぶりの風の子公園に草転がりをしたり鬼ごっこをしたりだるまさんが転んだをしたり。子ども達の歓声と笑顔がいっぱいでした。最後に、持って行ったおやつとジュースをみんなで食べて帰ってきました♡

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友だちと駆け回ったり草転がりしたり木登りしたり不思議をいっぱい見つけたりした風の子公園。この自然も、心も体も豊かにのびのびと成長できためるへんっ子の大きな力になってくれました。梅林の紅梅や白梅も満開だった今日。梅の花同様にいつもと変わらない年長さんの笑顔が、今日の風の子公園にたくさん花開いていました。

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年長さん

明日、まってるよ。

自信をもって卒園の日を迎えよう。みんななら大丈夫。

みんななら大丈夫だよ。

 

 

園長     伊勢 千春

 

 

 

 

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