園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2018年03月16日

 

3月16日(金)

37回目の卒園式を迎えました。今年卒園する年長さんの人数は102名。32の小学校に分かれる予定です。

元気いっぱい、個性豊かでみんなみんなかわいい子ども達でした。

先週金曜日に行なわれた卒園式の予行練習で初めて証書をひとりひとりに手渡ししました。担任から名前を呼ばれ、大きな声で「はいっ!」と元気に返事をしたり、ちゃんと証書を受け取って席に戻ったりすることができていました。

思い返してみれば、二年前、三年前の入園式の時はこんなふうに静かに椅子に座っていることもできず、お母さんから泣かずに離れることだってできなかった子がたくさんいました。それがこの2,3年の間に一時間以上の卒園式をしっかりやり遂げられるように成長しました。これは『あそぶ時はとことんあそぶ』 しかし 『やるときはしっかりやる』ということや、子ども達の頑張る力がたくさん育ったからだと思います。だから卒園式というのは園生活の集大成ともいえるのです。証書を受け取るみんなの目はまっすぐで、こんなにも立派に成長したんだなーということが、言葉はなくても十分伝わってきます。

今年卒園する子ども達は平成23年と24年に生まれました。23年といえば東日本大震災のあった年です。この年はたくさんの大事なものが失われたり、みんなが不安に包まれたりした年になりました。しかし、同じこの年に、今の年長児の命も誕生しました。ですから、この子たちの命の誕生は家族にとっては希望の光であり、地域の光であり、そして日本の光となったのです。そしてそのひとつひとつの光が、こうして元気にスクスク成長し、今日の日を迎えることができました。こうしてみんなが元気にスクスク成長できているのは、お母さんをはじめとする家族のおかげ、たくさんのことを一緒に学んだ友だちのおかげ、見守ってくれる周りの人みんなのおかげです。決して一人で大きくなっているのではなく、こうした周りのたくさんの人のおかげで今があること、成長していることを、子ども達には忘れないでいてほしいと思います。

難しいことを言っているかもしれません。ですが年長児への最後のお話として私から伝えたかったことでした。

これから先も楽しいことや嬉しいことばかりでなく、嫌だと思うことや苦しいこと、上手くいかないこともたくさん出てくると思います。ですが、これまで幼稚園で学んできたように、友だちとケンカしても「ごめんね」といって仲直りをしたり、できないかも…と躊躇することにもチャレンジしてみたり、もし失敗してもくじけずにまた挑戦してほしいなーと願っています。

子ども達との出会いだけでなく、保護者の方との出会いも私達にとって大きな財産です。人とつながることは自分の勉強にもなり人生の勉強にもなります。そしてそのようなことが、自分自身を豊かにしてくれる大きな役割も持っていると私は思っています。そして例えば、失敗も上手くいかなかったことも、その時は心の深いところに入ることがありますが、自分が成長していく上で決して無駄になることはないと常々思っています。むしろ、これからの自分に何かしらのヒントを与えてくれたり新たな思考がうまれたりすることにつながっていくのではないかと思っています。

保護者の皆様方にも、たくさん支えられ、励まされ、ご協力いただきました。

本当にありがとうございました。

 

子ども達はこれからです。

子ども達はひとつひとつの光です。

卒園する年長さん。ご卒園本当におめでとうございます。

今後も、卒園する子ども達の進んでいく道が、自分の力で光り輝ける道であるようこれからもずっと応援しています。

 

 

 

園長   伊勢 千春

 

 

© めるへんの森幼稚園. All Rights Reserved.