園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2017年12月05日

12月に入り幼稚園のあちこちから子ども達の歌声がいつもに増して聞こえてくるようになりました。

ここ数年、12月に合唱会を行なっていることもあり、今がちょうどクラスをこえてたくさんの友だちと一緒に歌を歌っている時期なので幼稚園内は賑やかです。園内だけでなく、スクールバスのバス日誌をみても、バスの中で歌が盛んに口ずさまれているようですし、家庭でも歌をたくさん歌っています…という保護者からの話も耳に入ってきます。

歌はきっと子ども達が赤ちゃんの頃から耳になじんでいると思います。お母さんがおひざで歌ってくれるのをきいたり家庭で流れる音楽を聞いたり、テレビのこども番組から楽しいリズムが聞こえてきたりということもあるかもしれませんね。そんなふうにしてうまれた時から歌は子ども達にとって身近なものになっているのだと思います。もちろん幼稚園に入ってからはなかなか家庭では歌わないような歌も歌っているでしょうし、皆と歌うから楽しいという、また違った楽しさを歌を通して感じている子もいるかもしれません。

めるへんの合唱会は大きな会場で行ないますが、上手な歌を披露することや観客の皆さんに立派な姿を見せることがねらいではありません。歌は日常の中に常にあふれていて生活の中のひとつであるととらえています。その日常の中から歌を通して心が豊かになっていってほしいということが大きな最終目標になっています。歌を通して心が豊かになるには、身振り手振りも加えながら自己表現をし歌あそびを楽しんだり、友だちや先生と一緒に声を出してリズムに乗ったり。そして年長ともなれば、歌詞の意味を理解し情景を思い浮かべたり想像したりすることで、豊かな心が育まれていくと考えています。

そのように子ども達の心が豊かになるためのひとつとして、普段から歌をたくさん取り入れて保育を行なっていますので、そんな普段の幼稚園での姿を保護者の方や祖父母の皆さんにもご覧いただき、成長を一緒に感じていただけたらいいなーと思っています。

毎年のことですが、年少さんは本当にめんこい!(←かわいいという意味の仙台弁です)一生懸命な身振り手振りに、みているこちら側は顔がほころび、もうメロメロ。間違いなく皆さんもそうなるだろうと思われます(笑)。そして年中さんはとにかく驚くほど元気!元気すぎてなんと歌っているのか歌詞がよく聞こえないという現象が…!(笑)。楽しく元気に歌うことの程よい加減を伝えているようですが、これがなかなか難しい(苦笑)。そして年長さんはやはり声量もあり聞きごたえもバッチリ!自由にのびのび歌っている年少年中さんとはひと味違って年長さんは100人以上であんなに声がたくさん出ているのに、みんなの声が合わさってひとつに聴こえます。これが年長の子ども達ひとりひとりの自信にもつながりさらにヤル気にもつながっていき、『立派に』『きちんと』『しっかり』などという言葉を先生がかけなくても自然に自信に満ち溢れた年長らしい姿になるのだと感じています。お客さんにみてもらうために立派な姿に先生達が近づけようと無理をさせているのでなく、子ども達自らがそのような姿に自然と近づいていくのです。それは本当に理想の姿ですし、成長の過程の姿なのでしょうね。

童謡などの未来に歌い継ぎたい歌もおりまぜながら、現在合唱会に向けて楽しんでいるめるへんっこ達です。

 

☆ちょこっと裏話☆

朝晩と聞こえてくるピアノの音色…。先生達も合唱会に向けてピアノの練習に明け暮れています。幼稚園の先生ならみんな絵が上手でピアノが得意!というような印象をもたれている方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそうでもないんです(笑)。私は絵やイラストを描くのが大の苦手。それと同じようにピアノが苦手な先生はこの時期必死に練習です。幼稚園によっては歌の発表会や合唱会ではピアノの上手な先生が弾くところもたくさんありますが、めるへんでは皆がピアノを弾くことにしています。担任全員がクラスではピアノを弾きながら子ども達と一緒に歌うので、いずれにしても練習はしなければならないというところもあり、さらには大人だってチャレンジすること、努力することは大事☆という思いでいるからです。いつも合唱会当日、ピアノの後ろにいて何度先生達の鍵盤の上の指の震えを見てきたことか…。そんなわけで、当日は先生達も子ども達と一体になって頑張ります!

 

園長    伊勢 千春

 

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