園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2017年12月15日

今週、今年初めて仙台でも積雪がありました。

今週火曜日、朝出勤してくると、隣の風の子公園の木々がとっても綺麗☆枝が真っ白でいつも見ている風景なのに、全く違うものにみえる不思議さに朝からなんだか得した気分になりました。思わず何人かの先生達にも「風の子がキレイ!見て~☆」と声をかけて仕事の手を止めさせてしまったほどです。

雪の量はそれほど多くはありませんでしたが、園庭にも積もっており、子ども達も大喜びで外に飛び出してきました。

気温も随分と低くなってきておりますが、それでも元気なのがこどもたち♡ポロシャツ一枚で外あそびしている子達も多く、ついつい「寒くないの?上着着てきたら?」と声をかけてしまいます。

そんな言葉をかけてから、ハッと思い出すことがあります。私がまだクラス担任をしていた頃、指導を受けていた初代園長から、『 「ハンカチ持った?」「今日は雨降りそうだから傘持っていったら?」と細かいことをひとつひとつ丁寧に子どもに声をかける母親の言葉は余計なひと言。先生達もそこを気をつけて 』 とよく言われたものでした。

子ども達から、自分で考え行動させることを取り上げてはいけないということ、親がなんでも先回りして指示を出してはいけないこと、雨が降って傘を持っていかなければびしょ濡れになったり風邪を引いたりするかもしれない。でもそうなりたくないと自分が感じたならば、今度は親が口うるさく言わなくても天気をみて今日は傘が必要かどうかを自分で見極められる子になる。だからそんな経験も必要ということだったのでしょう。

薄着の子どもを見るとついつい…というところがまだまだ抜けきれないのですが、寒かったら部屋に戻り自分で上着を着てくるだろうと思い、私自身、いらぬひとことをあえて飲み込む努力をしています。もちろん、風邪気味の子や年齢によっては声をかけることもありますが、状況により「寒いと思ったら上着着てきてね。」と伝えています。「寒いんだから上着着なさい」というこちらからの一方的な指示ではなく、このような小さなことからコツコツと子ども自身に答えを委ねる、任せるという積み重ねをしていけたらと思っています。実際のところ「寒くないの?上着着てきたら?」といったところで着てこようとする子はほとんどおらず、みんな「さむくないもん」「だいじょうぶ!」「鬼ごっこしてるから暑い!」などという答えがほとんどです。確かに大人と子どもでは体の作りも異なれば運動量も異なりますし、子どもは新陳代謝が大人と比べて良いので、この時期でも汗をかいてあそんでいる子もみかけます。しかし薄着であそんでいて「先生寒い。」と言ってくる子もいますので、そんな時は上着を着てきたり部屋で温まってからまたくるように促したりすることもあり、対応は様々です。

この上着の件は一例ですが、子どもにかける大人のひとことは、時に大事なひとことになる場合もあればいらぬひとことになる場合もあるのでしょうね。子どもにかける言葉というのは奥が深く、次につながるような言葉をかけてあげられるようになりたいなーといつも思っています。

 

園長    伊勢 千春

 

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