園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2015年05月11日

4月のある日。

いつもお世話になっている、隣の長命舘公園のサポーターズ方がお二人幼稚園にいらして、「先生!先生!風の子公園に花嫁さんが来てるよ!どうやらめるへんの卒園生らしいからちょっと来て~」と。

「え…?!花嫁さん?!」「なぜ風の子に…?!」など、何が何だか分からないまま、サポーターズの方に連れられ、風の子公園に行ってみると、色打掛をきた花嫁さんと、袴姿の花婿さんが桜をバックに写真撮影の真っ最中でした。

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卒園生とはいったい誰だろう…私の知っている子だろうか…など近寄ってみると、なんとなんと!私が新任の時とその翌年に二年間受け持ちをしたKちゃんでした。

花嫁さんを見ても、最初はだれか分からなかったのですが、お母さんが付き添われており、お母さんを見てすぐにSさんだ!とわかりました。

すると、Kちゃんが「ちーちゃんせんせ~~い!」と駆け寄ってきてくれ、二人で抱き合いました。

何度も何度も「ちーちゃんせんせい、ちーちゃんせんせい…」と私の事を呼びながら、とっても綺麗にお化粧されていたKちゃんでしたが、涙がポロポロこぼれていました。

「ちーちゃんせんせい」…私が新任時代はまだ二十歳そこそこで子ども達からはそんなふうに呼ばれていたな~とその響きを懐かしく聞いていました。

まさにめるへんを卒園してから20年以上ぶりの再会でしたから、私も感無量!

私が知っているちっちゃな頃のKちゃんは、色白で物静かでいつもニコニコ微笑んでいる、とても穏やかな女の子でした。

20年たった今も、やはり幼児期の雰囲気は全く変わっておらず、そのままのKちゃんでした。

6月に式を挙げるようで、その前撮りをしていたとのこと。

そして、桜をバックに写真が撮りたかったらしく、「桜といえば風の子しか思いつかなかった」とKちゃん。旦那さんになる方は静岡の方で、わざわざこの日静岡から出てきて風の子の桜をバックに写真を撮っていたそうでした。

 

Kちゃんが幼稚園の頃から風の子公園にはよく足を運んでいました。幼い頃草転がりをしたり、木登りをしたり、崖のぼりをして全身真っ黒になってあそんでいた公園。

鳥のさえずりを聞きながらお弁当を食べたり、風の音を聴きながら紙芝居を見たりしたこの公園…。

結婚という一大イベントの写真にこの公園の風景が選ばれたのだな~と思うと、また感動もひとしおでした。

幼いころのそういう記憶が大人になった今も残っている嬉しさ。

楽しかったことやその風景は、こうやって大人になっても残るのだなーということを改めて感じ、これからのめるへんっこにもそういう記憶に残る風景や体験をたくさん味わわせていきたいなーと思った出来事でした。

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園長   伊勢 千春

 

 

 

 

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