園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2014年09月26日

9月26日(金) 晴れ
子ども達が楽しみにしている運動会がいよいよ明日となりました。
運動会はたいていの幼稚園や保育園、学校で行なわれる行事の一つだと思います。

どんな目的やねらいをもって運動会が行なわれるかは、もしかすると各教育機関や保育機関によって少しずつ異なるかもしれません。

めるへんでは、身体をたくさん動かしていろいろな運動あそびを楽しむことや、友だちと力を合わせて頑張る力をつけるために欠かせない行事として行なっています。

普段から体操や鬼ごっこ、縄跳びや登り棒など、たくさん身体を使って遊ぶあそびは日常的に行なっていますが、それに加えて運動会では楽しく身体表現する中でみんなで形を作ったり、最後まであきらめずに走る、力を合わせて頑張るなどの普段の遊びだけではなかなか補えない育ちを大切にして保育を行なっています。

例えば、かけっこでいえば「位置について」「よーい」「どん」という三つのルールからは、「位置について」で走る位置に立つ、「よーい」で走る準備、「どん」の合図で走り出す・・・という走るためのルールを覚えるところからスタートします。

年少さんはコースに沿って走ることやかけっこのルールを覚え、あとは走るの楽しい♪みんな一緒で楽しい♪という気持ちを持ってもらえたら充分です。

年中さんはかけっこのルールを覚えたら、転んでも最後まで頑張って走ることや友だちと一緒に踊る楽しさを知ってもらいたい。

そして年長さんは自分の出せる力を出してゴールすること、クラスカラーの一本のバトンを全員でつなぎ、一生懸命頑張る力や組体操などで表現することへの満足感・達成感を味わってほしいと思っています。

 

運動会の練習が始まったばかりの頃、一人の先生から「走るのがあまり得意ではない子には、どのような指導をしたらいいんでしょう・・・」と声をかけられたことがありました。速く走れるようになるコツや技術的な技はたくさんあるでしょうが、この幼児期の子ども達の育ちにはもっと必要なことがあるような気がします。

絵を描くのが得意な子もいれば苦手な子もいるし、縄跳びが上手な子もいれば苦手な子もいるのと同じで、走るのが得意な子もいれば苦手な子もいる・・・そういうことをクラスの子ども達にちゃんと伝えて、最後まであきらめないで走る、一人一人が自分の出せる力を精一杯出し切ることが一番大事なんだということを知らせ、一人一人が「走る」ということ、「クラスで一本のバトンをつなぐ」ということの意味を少しでも理解できるような心育てをしていったらいいのではないかということをこの先生にも話しました。

かけっこもリレーも勝負ですから、もちろん年長くらいになれば一位になりたい!・・・という気持ちも芽生えてくると思います。そのような「上を目指すという意欲」「悔しいと感じ、次は絶対頑張る!という気持ち」も今後成長していくうえで大事なことにつながっていくと思いますが、その土台となる部分の 「心育て」 を大切に保育をしていきたいです。

 

今日、最後の練習を行なっていた年長児です。

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最初の練習の頃と断然変わったところがひとつあります!

それは、子ども達の運動会に向かう表情、姿勢です。

一生懸命頑張る気持ちが、年長児の身体と表情から溢れています。

 

最後の練習の年長児のリレーを見て、「よし!行けーーーーー!」「ほら!抜かせ!」「後ろ気にしないで前向いて走れーーーーー!」と思わず何度も職員室から大声で声援してしまうと・・・。

隣でその様子を見ていた運動会の司会の先生から、「先生…明日はもう少し声のボリューム落として下さいね・・・。司会のマイクに入ってしまうんで(苦笑)」と注意されました(笑)。

 

さあ、明日が楽しみです!

今日のめるへん上空の青空に負けないくらい、ピッカピカの笑顔があふれる運動会になりますように・・・。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA  園長    伊勢 千春

 

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