園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2018年06月19日

先週金曜日、朝の9時半頃、園庭で私は大興奮していました。

めるへんのキウイ棚のキジバトの皿巣にスーッとハトがどこからともなく飛んできたので、んっ?!と思い覗いてみると、飛んできたハトが卵を温めていたハトにくちばしでツンツンと合図らしきものをおくりました。すると、じーっと卵を温めていたハトがチョンチョンっと皿巣から移動し、飛んできたハトの方が今度は皿巣に座り卵を温め始めた瞬間に出くわしたのです。そして今まで卵を温めていたハトが飛び立っていきました。本当に雄と雌が交替してるー!確かに調べによればそのように書いてありましたが、本当にちゃんと交替して卵を温めているんだーと自分の目で見ることができ、すごく興奮し感動しました。すぐに近くにいた先生や技能主事さんにも伝え、感動を共有しました。そんな場面に偶然出あうことができたので大興奮していたわけです。

先週もキジバトの記事を載せましたが、土日にかけて天気が崩れるとのことだったので、休みに入る前日の金曜日には雨に濡れないか少し心配していました。園もお休みになるので子ども達の動きや声など賑やかさも園庭から消え人気がなくなってしまうので、カラスが来ないか…そんなことも心配でした。でも、自然界とはそういうものですから、きっと順応していくのだろうと自分自身に言い聞かせ、帰宅の途についた金曜日でした。

ところが、その不安が的中…。休み明けの月曜日に出勤すると、巣が空っぽになっているようだとの情報がとびこんできました。ええ~?!やっぱり…(涙)。見てみると、皿巣はあるものの、ハトもおらず、ひっそり静まり返っている様子。高い位置に皿巣があるので、卵の有無が確認できませんでしたが、技能主事さんに見てもらうと卵も無いようだとのことでした。その日の午後、カラスが園庭を低空飛行していたのも目撃し、やはりカラスに狙われていたのだろうかと想像すると大変残念な気持ちになりました…。

今朝も見てみましたが、やはり皿巣はひっそり静まり返っていました。

卵がうまれても、自然界でふ化し育っていくのは簡単なことではないのだなーということを改めて思いしらされました。場所を選んで皿巣作りから始まり、親鳥が交替で卵を温めるという様子も目にすることができていたので、今度はヒナがかえり親鳥が餌を運んでくる様子なども見ることが出来たら…そしてヒナが巣立つまでをみることができたならなーなんていう期待を膨らませていたので、今回の出来事は本当に残念でした。しかし、自然界はそう甘いものではないということを学びました。もし休み中の幼稚園の園庭がひっそりと静まり返っていたからカラスがやってきて卵を狙ったのだとしたならば、子ども達の園庭を元気に走り回る動きやはしゃぎ声などは自然に卵を守ることにつながっていたのかもしれないなと思いました。喜んだり心配したり残念に思ったりと、短い期間ではありましたが、様々な感情が湧いて、また機会があったら出あってみたい、そんな体験でした。

 

 

園長    伊勢 千春

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