園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2020年12月11日

12月もそろそろ中盤に差し掛かってきました。

17日にはイズミティ21にて合唱会を行う予定でおります。本来であれば、毎年12月上旬にはご案内やプログラムを各ご家庭に配布しておりましたが、現在、新型コロナウイルスの感染拡大状況の変化に沿って最善の方法を模索し、連日開催方法をめぐって会議や打ち合わせを行っております。

保護者の皆様からも合唱会開催にあたって、ご心配の声やご意見等が一部寄せられております。新型コロナウイルス感染症対策のことだけを考えれば、ご意見が寄せられているように合唱会を含むイベントの中止や動画配信での開催方法などがよいのかもしれません。しかし、世の中はこのように毎日が不安や心配で包まれていても、着実に子ども達は成長しております。子ども達の教育に毎日向き合っている私達にとっては、この幼児期に経験させたいこと、この幼児期にしかできない学びというものがあることも実感しています。そして、子ども達の日々の成長を保護者の皆様にも肌で感じて実感していただくことの重要性も感じており、共に成長を分かち合いたいという気持ちもあります。本来なら三学年の発表を全体を通してご覧いただくことで、運動会同様、我が子の成長を振り返ったり来年の我が子の姿を想像し子育てに希望が持てたりするだろうと、ギリギリまで全体での開催で計画を立ててまいりましたが、多方面からの見方を総合し、今回の開催スタイルになりました。始めから安全な答えを決めてしまえば早いのですが、問題に真摯に向き合えば向き合うほど答えにたどり着くことが遠回りになってしまうことを今年痛烈に実感しております。

開催については心配のお声もあれば全く違った方面からのご意見もあり、全ての方のご満足のいく開催方法になるのは難しい状況ですが、園として多方面からみた最善の策での開催にどうぞご理解をお願いいたします。

お子さんの学年のみの観覧にはなりますが、どうぞ我が子の頑張っている姿をご覧いただき、認めていただいたり褒めてもらったりすることで、子ども達も達成感や充実感、満足感などを得、自己肯定感の高まりにもつながっていくと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 

さて、話は変わり、今年は創立40周年の節目にあたっており、現在、記念誌発行の最終段階に突入しております。これまでの記念誌は、PTAの広報委員の皆さんのお力もお借りしての発行でしたが、PTA活動を自粛していた今回は全て職員で記念誌を手がけました。携わっていた先生達は本来の仕事の傍らでの原稿のまとめだったため相当大変だったと思います。

当初の予定ではこの40周年記念誌と祝菓を合唱会当日に保護者の皆様に直接お渡しする予定でおりましたが、会場の密を避け、時間短縮でスムーズにホールにお入りいただくため、合唱会前日に子ども達へ配布の形に切り替えました。子ども達への配布となりますので、良い状態でお手元に届くかどうか少々心配ではありますが(笑)、どうぞご了承ください。

私も今回記念誌に携わり、めるへんの歴史を改めて振り返ることができました。

私が新任で入った年はちょうど創立10周年の年で、まだまだ幼稚園も真新しい状態でした。当時から子ども達はどろんこや裸足など元気いっぱいでしたが、子ども達に負けないくらいお母さま方のPTA活動やサークル活動も活発でした。それまで園に足を運ぶ機会がほとんどなく園を通して子育て参加の機会も少なかったお父様方も、親父の会発足とともに子ども達と関わる機会が増え、園への貢献も絶大なものになっていきました。当園はこうした保護者の皆様のパワーやご尽力に支えられ今があります。

昭和から平成、平成から令和へと40年のめるへんの歴史の中には変わらないものもあれば、少しずつ変容してきたものもあります。しかしどの時代も変わらないものは、きっと子を想う親の気持ちと、より良い幼児教育を模索し楽しい園生活を送ってほしいと願う私達教職員の気持ちだと思っています。子ども達の成長を共に見つめ、寄り添い、時に悩み苦しむのは立場は違えど保護者の皆様も私達も一緒だろうと思います。

今年はこのように思いもよらなかった感染症に、これまで当たり前にできていたことを原点に立ち返り見つめ直す良い機会になったと前向きにとらえ、残りの日々の時間も向き合っていきたいと思います。

 

 

園長    伊勢 千春

 

 

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