園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2020年07月17日

早いもので、来週終業式を迎えます。

一学期は休園に加え、毎日の消毒、活動や行事の在り方などコロナ対策に翻弄され、いつの間にか一学期が終了という印象を受けています。

これまでに例のない事態に手探り状態の日々でしたが、それでも子ども達には極力普段通りの生活を送らせたいという想いで子どもがしなければならない制限は最小限に…ということを心がけるよう努力しました。緊急事態宣言が解除になった6月から学校等も順次再開していったものの、ニュースでみる学校の給食時間の風景は、これまでのみんなで食を楽しむ時間とは形の異なったものになっていました。フランスのある小学校のコロナ対策では、「人に物を貸してはいけません」「遊ぶときはこの白線の中で一人で遊びます」と低学年の先生が子ども達に指導している様子がニュース映像で流れていました。感染防止対策をしっかり行うことが大前提。もちろん十分理解しているつもりでいても、どこかモヤモヤする気持ちがいつも付きまとっていました。

教育の現場は学びの場。もちろん学校は学習の場ではありますが、同時に人間関係を育む場でもあり、勉強以外のたくさんの学びができるところです。ましてや幼稚園という場においては、いわゆる学校の授業のようにそれぞれの机で学習するわけではなく、あくまでも人との関わりを通しての学びが全ての分野において必要不可欠なため、どのような対策をとりながら私達が目指す心育てができるのか…と自問自答の日々でした。頭ではソーシャルディスタンスはわかっていても、上記に挙げたフランスの小学校のような環境が子ども達にとって本当に良い方法なのか、私自身いまだに答えが出ないままです。日々の先生達の教育活動の様子を見ながら、そして私自身、子ども達と様々な関わりを通しながら、まだ答えを模索中です。

ただ、こんな私の想いとは裏腹に、子ども達は毎日元気いっぱいでした。しっかりとした梅雨の気候にもかかわらず、ほんの数分単位のちょっとの雨の切れ間をも見逃さず外に飛び出してくるめるへんの先生達と子ども達(笑)!子どもだけでなく先生達も…というところがポイント(笑)。しかもたくさんの水たまりがある中、子ども達も先生達ももちろん裸足、そして少し目を離した数秒後にはその水たまりに寝転んでいる子も☆こんな光景はざらでした。コロナなんてどこにいってしまったの?というくらいいつも通りのめるへんの園庭風景でした。世間はコロナ禍で大変な状況であり、私自身も心が常に張りつめている中、そんな子ども達や先生達の姿や変わらないいつも通りの風景に、ホッとして笑みがこぼれたり、心が安らいだりした瞬間が訪れた一学期でした。

PTA活動も今は自粛しており、例年行っていた『PTA清掃活動』も中止にしたものの、その分子ども達がたくさん頑張ってくれました☆

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自分の道具箱の整理から共有スペースの床拭き等々、年齢に合わせてできる範囲の清掃を今週行いました。年長児は自分専用の雑巾をご家庭で用意していただいているので、張り切ってmy雑巾を使い床や階段をピカピカにしてくれました。

「先生見て!こんなに俺の雑巾汚れてる!」「私のも黒くなってきた」など汚れ面を張り切って見せてくれていました。雑巾は汚れれば汚れるほど頑張ってお掃除した証拠☆と言ってあるので、黒くなった雑巾を見せられては、「おお~!汚れ見つけ名人♡」「すごい!頑張ってる証拠だね」など声をかけると、やる気がさらにパワーアップの子ども達でした。

やれる範囲のことをやる。コロナ禍でも子どものやる気や意欲を育てることはできるし、喜びや楽しみも心で感じさせること、体感させることは十分できます。ですから来週の年長児のお泊り保育も今やれる範囲の中で精いっぱい子ども達のワクワクを膨らませ、お泊り保育本来の目的である『自分のことは自分でやろうとし、最後までやり通すことで自信を持つ』『家庭から離れて、友だちや先生と楽しく過ごす』というねらいのもと、年長児の思い出に残るものになるよう頑張ります。仙台市のコロナウイルス感染者数も日に日に増加しております。今年度は例年以上に気をつけねばならないことが多々あり、お預かりする私たちにとって気が張り詰めた状態の中ですが、最後まで気を引き締め、対策をしっかりとりながら過ごしていきます。

 

一学期は新型コロナウイル対策をはじめ、様々な面において保護者の皆様には多大なるご理解とご協力をいただき本当にありがとうございました。このような保護者の皆様のご理解があってこそ、私達もコロナ禍の中幼児教育に邁進することができました。

二学期は行事もいくつか予定しております。夏休み中のひとりひとりの行動や心がけが夏休み明けに大きく影響する可能性もあります。充実した二学期が送れるよう、私達教職員も気を引き締めてまいりますので、二学期も引き続きご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 

 

園長    伊勢 千春

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