園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2019年07月18日

明日、終業式を迎え1学期が終わろうとしています。そして今週末には1学期最後の締めに年長児のお泊り保育が控えています。

まだ記憶に新しい今年の春を思い返してみると、入園式ではみぞれが降り、園バスにチェーンをつけるという事態。このようなことは今までの入園式でも初めての経験。そして新入園児約100名のうち90名以上が年少さんだったので、泣き声マックスの入園式でした。私の式辞もPTA会長の祝辞もほぼ聞こえなかっただろうこの状況に、まさかまさかこの春の嵐や今の状況は波乱の幕開け~?!…なんて思ったことは今だからこっそり言えます…(笑)。そんな新年度の始まりでした。ですから、心身とも例年にも増して気合を入れておりました。

ところが今ではどうでしょう。

あんなに泣き声の大合唱だったのがまるで嘘のように、キラキラ笑顔がいっぱいになり、今では元気いっぱい園庭を裸足で駆け回ったり、おちゃらけたりする姿もみられるようになりました。そんな姿を見るたびにほっこりしたりにやけてしまったり。入園式に頭をよぎった「波乱の幕開け」…など、とんでもない!むしろあの泣き声の分だけキラキラ笑顔もいっぱいになりました。

子ども達は大人が思う以上に順応力があり、やれる力があるということを実感しています。

ただ、ひとつひとつ上る階段を駆け足では上がれず、一段ずつゆっくりじっくりなのだろうと思います。

ですから、すぐに何かをパッとできるようにはならないし、最初は自分の事だけで精一杯。だからまずは自分自身が幼稚園という場所を知り、慣れて落ち着いてきたら、少しずつ自分の周りの様子や友だちがいることなどに気づいていけるのです。親とすれば、初めて集団生活に入ったり新しい環境になったりしたわけですから、幼稚園で何をしているのだろう、一人でさびしくしていないか、友だちはできたかなど心配事は尽きないと思います。ですが、子ども達は階段を一段一段ゆっくり上っているので、仮に「今日幼稚園で何してきたの?」「誰とあそんできたの?」なんていう質問をしても「わからない」。。。これが答えでしょう。そんな答えが返ってきた経験はありませんか?自分の事だけで精一杯でまだ周りのことなんて見えていないのです。それが徐々に「今日こんなことした」「○○ちゃんとあそんだ」という少し具体的な言葉が出てくるようになったら、きっと新しい環境にも慣れて、自分の事以外に目を向ける余裕が生まれてきたということです。

一学期も終了の時期なので、今年度新しく幼稚園に入った子ども達も、きっとこのくらいのところまで階段をあがりはじめているのではないかと思っています。

 

土曜日からは夏休み。

幼稚園に入って、そしてひとつ学年が大きくなって、年長さんはお泊り保育も経験した後の夏休みです。できるようになった力、頑張ろうとする力など自立する芽が伸びてきている時期ですので、その芽がこの夏休みの間にまた少しずつ大きくなっていくことを期待します。自分でできるようになったことはしっかり継続していけるようにお子さんの背中を押してあげられるような応援をよろしくお願いします。そして大人に少しでも余裕のある時は、できて当たり前のことでも、ほめてあげられたらいいですね。きっとさらに張り切って取り組めると思います。夏休みの間におじいちゃんやおばあちゃん、親戚が集まるような機会もあるかもしれません。そんな時もチャンスですね☆幼稚園に入って…またはひとつ学年が大きくなって、できるようになった姿を見てもらえる機会があればきっと褒めてもらえるはずです♡そうしたら、子ども達のやる気パワーもさらに上向きになること間違いなしです。

子ども達のできる力が育ちつつ、夏休みにしかできないこと、夏休みだからできること、いろいろな体験ができることを願っています。

そして夏休み明けの二学期に、一回り大きくなった子ども達に出会えることを職員一同楽しみにしています。

 

 

園長    伊勢 千春

 

 

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