園長先生のつぶやき

心に思うこと、その時感じたことをそのまま綴る、園長の徒然日記です。

2017年03月15日

明日は卒園式です。

卒園に向けて、年長有志のお母さま方を中心とした保護者の皆さんが卒園式後に『ありがとうの会』を企画して下さっています。だいぶ前から企画や準備は行なわれていたようですが、ここ数日は何日も集まって準備を進めて下さっているようです。

そして年長親父の会の有志の皆さんにも動きが。

幼稚園の本棚のひとつに本の重みに耐えられない状態になってきているものがありました。その本棚を一度分解し、再利用できるものは利用し新たな本棚を卒園の記念として作って下さるというものでした。丸二日の土曜日の時間を当てて下さっていたようです。お子さんがこの3月に卒園で最後という方もいらっしゃいますが、今度は下のお子さんが入れ替わりで入ってくるという方もいらっしゃれば、本棚作製の話を聞きつけて卒園ではない親父の会のお父様が手伝いにいらして下さっている姿も…。

『ありがとうの会』を進めて下さっているお母さま方は家事や子育てをしながら…そして親父の会のお父様方は仕事が休みの貴重な時間をさいてこのような取り組みをして下さっています。

しかもこの二つはどちらとも、なんの役員でも、義務でも、仕事でもなく、純粋な有志の方たちの動きです。

めるへんは、このような保護者の方々の自主的な動きによって支えられてきました。これまでもずっとそうでした。そのような自主的に何かのために自分の出来ることを…というこのような精神は、なかなかこの時代では難しくなってきているのではないかと思います。できることなら、なるべく面倒なことは避けて…という風潮がどこかある気がします。しかしめるへんのこのような精神は私がここにきた25年以上前から根づいています。私自身もそのような保護者の方々の想いや形、姿勢に学び、今があるのです。そして、だからこそ、私達もそのような保護者の方々の想いに報いる保育を精一杯行ないたいという想いに駆られ、子どもにとっていい保育を追及していこうと思えるのです。私達はその恩に、保育で返していくことしかできないのですから。それが私も含め、教職員の自分たちに出来ること…なのだと思います。

このような大人の姿勢や精神は最後には子どもに返るのだろうと思います。そう考えると、想いは一方通行ではなく、子と親、そして幼稚園とがトライアングルのような関係になっているなーと感じています。

このような想いや出会いに感謝し、目一杯の 『ありがとう』 を伝えたい…そんな3月です。

 

 

園長    伊勢 千春

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