園長室から

10年前にタイムスリップ

2011年に園庭の片隅に埋めたタイムカプセルの中に入れていた当時の在園児の手紙を、先日各ご家庭に発送しました。

きっと10年も前の話ですから覚えていらっしゃらないご家庭の方が多かったのではないかと思います。現に卒園してから10年もたって実家にめるへんから手紙が送られて来たということで、事情を聞くため園に問い合わせの電話も入っていたようです。

『10年後、もし住居が変わる可能性のある方は、実家などお手元に届く可能性が高い住所をお書きください』ということで手紙を寄せていただいていたので、もしかするとお住いの住所ではない宛名に手紙が届いている可能性もあります。当時の金額よりプラスした切手を貼っていただき300通近い手紙を皆さんからお預かりしたままの状態で送付しています。

早速私のもとにも当時の保護者の方から驚きや喜び、感謝の連絡が入っています。手紙の中はそれぞれのご家庭にお任せだったので、写真だったり我が子への想いを綴った手紙だったり、3~5歳だった子の絵だったり…。大きくなったら何になりたいか、今楽しいことは何かなど、字を教わりながら子ども自らが書いた手紙が入っていた家庭もあったようです。当時タイムカプセルに手紙を入れた子ども達は今は中学生や高校生だろうと思います。「受験を控えている中、このような手紙が届き、幼稚園や当時の自分から応援されている気持ちになった」との声もありました。そんな声も聞き、私自身もなんだかほっこりしたり当時の子ども達や保護者の顔を思い浮かべて懐かしんだりすることができています。

私も自分あての手紙を書いてタイムカプセルに入れていた手紙を先日開けてみました。タイムカプセルを埋める直前に書いた手紙で、2011年、震災後に書いた内容でした。そのため、当時の震災の事から始まり、親兄弟を含む家族の近況、そして10年後の自分のことなどが書かれていました。初代園長の富田先生がご自身の退職に際し、「流れない川は腐る」とおっしゃったのが大変印象に残り、その一言が重く、10年後の自分の在り方を模索する内容も書かれていました。その10年後にまさか自分がこのような形でいまだ勤めていることは微塵にも想像がつかなかったことであり、改めてめるへんが清らかな川であり続けるためにはどんな心持ちでどんな努力をしなければならないかを顧みるきっかけにもなりました。

現在は、10年後の2030年に開けようと企画しているタイムカプセルに今在籍している子ども達のご家庭から手紙を募り、まとめている最中です。私もまた手紙を書いてタイムカプセルに入れようと思っています。しかしこれから10年後!!!!!!!!! 自分の年齢を想像しただけで恐ろしさも感じますが、どこにいても何をやっていても、とにかくやる気と意欲、笑顔と元気を失わないように10年後も前向きな自分でいられるよう願いながら手紙に願掛けしたいと思います(笑)。

震災や新型コロナウイルスなどこれまで経験してこなかったような出来事が起こったこの10年。さらなるこれからの10年がどのような未来になるかはわかりませんが、これからの10年も子ども達が様々な困難に打ち勝つことのできる心の強さと柔軟さを持ち得ていってほしいと願っています。

 

 

園長    伊勢 千春

 

 


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