園長室から

身近な地域の歴史の勉強

めるへんに隣接している長命館公園。通称風の子公園と呼ばれているこの公園は、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、実は仙台市歴史公園として昭和62年に指定された公園です。

現在、仙台には4つの歴史公園があるそうで、そのなかのひとつが長命館公園なのだそうです。

そんな歴史ある公園を守り継ごう…ということで、現在、<長命館公園サポーターズクラブ>としてボランティアの方々が定期的な清掃や公園だよりの発行などを行なって下さっています。

めるへんの子ども達も、森の散策中にサポーターズクラブの方にお会いすると、自然の事などいろいろ教えてもらって帰ってくることもしばしば。

そんな中、数年前に<加茂地域歴史ガイドボランティア>の立ち上げの動きがあったようで、長命館公園の歴史についてもいろいろ調べていらっしゃる方々がいるという情報が入りました。その中のお一人、Sさんからガイドボランティアさん用の資料を見せていただいたことがきっかけとなり、長命館の歴史の勉強を一緒にしませんかとお誘いをいただいて、先日、Sさん宅にお邪魔していろいろお話を伺ってきました。

戦国時代は歴史的な資料が乏しい時代で、この場所の記録があるのは、最も古い資料で鎌倉時代の歴史書「吾妻鏡」だそうです。当時は「長命館」という名称ではなく「国府中山上物見岡」と記載されているとのこと。平泉藤原氏所有の時代に源頼朝の奥州征伐に備えての防御施設として築城されたと伝えられているそうです。

資料と長命館の遺跡の地形図を見ながらお話を伺いましたが、地形図には城の中心(主郭)の場所や城の出入り口(虎口)の場所、多方向から敵を攻撃できる場所(横矢)などをはじめ、山城を表す類の表記がされており、いつも足を運んでいる公園の場所を思い浮かべながら、お話を聞くことができました。

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現在、この公園内では自然木も140種類以上確認されており、草花ではカタクリの群生やヤマユリ等も豊富にあります。梅園にも多くの種類の梅の木があり、お花見広場と呼ばれている場所には、約800本以上植樹された桜があり、4月にはそれは見事な風景に出会えます。

この自然豊かな公園で、子どもたちに身近なところでは、クワガタやカエル、カナヘビやカマキリ、バッタ、コオロギなどの様々な生き物に出会うことができます。森の中を散策していると、ウグイスやホトトギス、シジュウカラのかわいらしい鳴き声にもであえたり、水辺には水鳥の飛来もあるので、タイミングがよければカルガモやサギなどにお目にかかることができます。

余談になりますが、私がめるへんに就職をしてまだ数日という時に、当時の園長に子ども達を連れていく公園だからちょっと散策してこいと言われ、一人で出かけて森の中で迷子になったことがあります(笑)。突然ガサガサっという音がすぐそばで聴こえ、目の前の生い茂っていた草木の中から大きなキジが突然出てきて、バッと大きく羽を広げ、道をふさがれた状況になり、その時はまさかこんな野生の生き物に出くわすとは思ってもみなかったので、本当に驚いて慌てて森の中をやみくもに逃げて、その結果道に迷ってしまった…という懐かしい思い出です…。当時は携帯電話も普及していなかったので、あまりにも帰りが遅いと先輩たちが探しに来てくれ、助かりました…(苦笑)。

このように自然豊かなこの歴史公園。

今までは自然がいっぱいでめるへんの子ども達にとっては第二園庭のようにしょっちゅう遊びに行き、自然とたくさん触れ合える公園…というイメージが大きく、「歴史」としての見方をあまりしたことがありませんでした。

しかし今回こうして長命館の歴史に少し触れたことにより、歴史には全く詳しくないこの私ですが、「歴史」というものを近くに感じることができました。今こうして子ども達が平和に日々を過ごし、野山を駆け回って自然に戯れているこの場所も、時代をさかのぼれば戦に備えて当時の人々が集っていた場所なのだなーということを想像すると、何とも感慨深いです。

 

さて、来週末には親子歩き遠足があり、この風の子公園を散策することになっております。そんな歴史ロマンも体感しながら、この自然豊かな歴史公園を是非味わってみてください。

今度行く時は遺跡の地形図を片手に公園内をまわってみたら、また今までとは違った楽しみ方ができそうだなーと考えてワクワクしている私です。

 

園長   伊勢 千春

 


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