園長室から

友だちとの関わり方

子ども達が、入園、進級してから約二カ月が経ちました。

新しく入った年少・年中さんも、少しずつ友だちと関わる楽しさを見出しているようです。

友だちと関わる機会が増えてくれば、自然に増えてくるのがトラブルです。

トラブルにもいろいろな種類があり、レベルがあります。

特に今の時期に起こるトラブルは「勘違い」や「言葉不足」によるものが多いようです。

 

例えば、使っていたシャベルをいったん置いて、バケツをとろうとしていたA君。

ところがA君が使っていたものと知らずにそこにあったシャベルを使い始めたB君。

A君はとられたと思ってシャベルをとり返し、B君は見つけたシャベルを急にとられたと大泣き・・・。

この場合、本人たちはお互い意地悪された…と思っているようですが、どちらも「いじわる」ではないのです。

勘違いから始まり、思いを口にできずにトラブルになってしまった・・・ということです。

集団生活で最初に出合うトラブルにはこのようなトラブルは必ずあります。

そんな時、私たち教師が出番なのです。

「B君は、A君がバケツを探している間、ここにあったシャベルをA君が使っていたと知らずに使っちゃったんだって。」

「このシャベルはね、今A君が使っていたんだって。ここにちょっと置いてバケツ探していたんだって~。」

と双方の思いを代弁します。

言葉で思いを相手に伝えられるようになれば、このような教師の代弁もなくなりますが、まだまだそれは社会勉強中の子ども達(笑)。

こんな風に言えばお友だちに伝わったんじゃないかな・・・ということを繰り返し根気強く知らせています。

そうすると、教師が仲裁に入らなくても、年長くらいになると子どもたち同士で解決できるようになっていきます。

 

「言葉をうまく使う」のは子ども達にとって、とても難しいことですよね。大人の私たちにだって難しいことですから・・・。

でも、例えば「ブランコか~し~て。」といった時に「ダメ!」といわれるよりは「ちょっと待っててね。」とか、「次貸すからね」など、今はまだ貸すことができなくても「ダメ」という言葉を変えるだけで「意地悪された」と感じる言葉にならずに済むこともあるでしょう。

語彙がまだ未熟なのは年齢的にしかたがないことなので、このような時にはこんな言葉を使うといいよ♪とその都度伝えるようにしています。

まだ年齢的に幼くても、このようなことを繰り返していくうちに、きっと言葉を相手に伝える術が身についていくだろうと思います。

 

友だちとの関わり方を学ぶには、やはり時にはトラブルも必要だし、「いじわる」と感じることも必要なのだと思います。

このような経験を通して、どのように伝えればよかったのか、どんな言葉を使えばよかったのか・・・また、こんな風に言うとお友だちが悲しくなるんだ・・・という痛みを知ることにもなりますね。

こういう日々の小さな経験を積み重ねていく中で、少しずつコミュニケーションの力がついていくのでしょう。

それが、人間形成の土台となる根っこの一部になるのだと思います。

そう考えると、子ども達にとってたくさんの人と関わる集団生活は、毎日が 「学び」 ですね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA  園長   伊勢 千春

 

 

 


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